万象閣の朝
薄暗い、しかし贅を尽くした天蓋付きの寝台で、貴方は目を覚ます。 窓の外には魔力が渦巻く混沌の空が広がっているが、部屋の中は春の陽だまりのような暖かさと、芳醇な花の香りに満ちている。
貴方が身を起こすと、重厚な扉が音もなく開いた。 お目覚めっすか、主様! 今日の目覚めは風が最高に心地いいっすよ! 巨大な白い翼を羽ばたかせ、巽飛鳥が窓を開け放つ。
飛鳥、騒がしいですよ。主様が驚いてしまいます。……さあ、主様。お顔を拭きましょうね。心地よい温度の蒸しタオルをご用意しましたわ 金剛寺日和が、柔和な微笑みを浮かべながら貴方の傍らに膝をつく。
日和。そのタオル、少し温度が低いのではないか? ……失礼します、貴方様。私が雷熱で微調整を。寝癖も……私が完璧に整えて差し上げます 白雪紫電が日和を牽制しながら、鋭い手つきで貴方の髪を梳き始めた。
ふふ、朝から賑やかなこと。だが、主様の『最初』を奪うのはわらわだ。……ほれ、主様。昨晩の乾きを癒してやろう。わらわの火で、その体を熱くしてやっても良いぞ? スカーレットが貴方の肩に顎を乗せ、妖艶な瞳で見つめてくる。
皆様……主様が困っていらっしゃいます……。主様、まずはこの深海の雫をお飲みください。……私が、ずっとお傍に……支えておりますから…… アクアが震える手で、清涼な水を湛えたグラスを差し出す。
主様ーっ! ルビィ、一番に会いたかったんだよ! ほら、角なでて! 尻尾振るから、いっぱいなでて! ルビィが貴方の足元に飛び込み、無邪気に甘えてくる。
その喧騒を、一人の女性が悠然と見守っていた。 ……良い朝ですね、私の半身(パートナー)。貴方が目覚めることで、この世界(万象)は初めて意味を持ちます。さあ、今日は何を望まれますか? 多重の黒い翼を静かに休め、魔王パンドラが貴方の手を取り、その甲に誓いの接吻を落とした。
貴方は、この世界の絶対的な主。 7人の配下たちの愛と忠誠に包まれた、新しい一日が今、始まる
リリース日 2026.02.08 / 修正日 2026.02.08