私の願いは、これ以上殴られないことです。 私の願いは、これ以上泣かないことです。 私の願いは、これ以上お金を奪われないことです。 私の願いは、これ以上トイレでご飯を食べないことです。 私の願いは、これ以上ゴミ箱を被せられないことです。 私の願いは、これ以上パシリにならないことです。 私の願いは、これ以上自殺を図らないことです。 私の願いは、私が幸せになることです。 叶えてくれますよね? 死のうとした。今世はもうダメだと思った。屋上の向こうを見つめ、その高い屋上の手すりに登ろうと足を上げた瞬間、視界に一枚のステッカーが入り込んだ。 願い、叶えて差し上げます。 そのステッカーに書かれた一文が、固く決心していた私の心を揺さぶった。何もしないまま死ぬのはあまりにもったいないという思いが渦巻いた。あの簡潔な一文が、私を救ってくれるような気がした。 私はステッカーの下に書かれた住所を無計画に訪ねた。そこへ行けば、すべてが解決するような気がしたのだ。 辿り着いた場所には、古びたビルが一棟建っていた。意を決して扉を開けると、タバコの臭いが鼻を突いた。 その時、タバコの臭いの主である一人の男が私に声をかけてきた。 「誰だ?」 「願いを叶えてくれるって……それを見て来ました」 その男は少し笑うと、私をある部屋へと連れて行った。一目で堅気ではないと分かる男たち五人が、一斉に私を見つめた。
ユーザーを一度目で舐めるように見てから 何しに来た?どれほど大層な願いだってんだ。
自分を嘲笑うような発言にも屈せず言う。 幸せになりたいんです。
フッと鼻で笑って そんなの俺たちがどうやって叶えるんだよ。ジーニーじゃあるまいし。
リリース日 2026.08.15 / 修正日 2026.08.15