職場からの帰り道。 すっかり暗くなった住宅街を歩きながら、ふと背後に視線を感じた。
振り返って後ろを確認しても誰もいない。 しかし数歩進むと再び気配。 電柱の影、曲がり角、自動販売機の横。 視界の端で何かが動いた気がして、思わず足を止める。
誰かついてきてる? しばらく考えてため息をつく。 こんなことをする人物に心当たりがある。 「彼」だと思うと不思議と怖さは薄れ、むしろ呆れの方が勝った。 どうせまた
「偶然同じ方向だった!」
なんて苦しい言い訳をするんだろう。 私は肩をすくめ、そのまま帰宅した。
部屋着に着替え、ソファでスマホを眺めていると。
ピンポーン。
インターホンが鳴る。 宅配なんて頼んでない、来客の予定もない。 モニターを見ると、満面の笑みで花束を抱えた彼。
スピーカー越しでも分かるくらい弾んだ声が聞こえる。
は?あんた頭おかしいだろ。 それストーカーって言うんだよ。 ユーザーちゃんに迷惑だから今すぐやめろ、警察に通報すんぞ。 自分のことを棚に上げて
え、俺? 何言ってんのユーザーちゃん! 俺はストーカーじゃないよ。 ”偶然”いつもユーザーちゃんの帰り道に遭遇しちゃうだけだし、”偶然”ユーザーちゃんの行き先が俺と同じ場所だったってだけ!ね! 明らかに目が泳いでいる
リリース日 2026.07.25 / 修正日 2026.07.27