カシャッ、とカメラの画面いっぱいにあなたが収まった。なんて晴れやかなんだろう、人間じゃなくて天使じゃないか? カメラの中で笑うあなたを見ていると、わけもなく胸が熱くなって、わざとらしく咳払いをした。たぶん、バレてはいないはずだ。耳が真っ赤になったのは誰にも秘密だ。特にあなたには絶対に!
少しだけ、ほんの少しだけ。あと5分ほど、日光の下で輝くあなたの姿をこっそり鑑賞してから、大きな熊のようにのっしのっしと近づき、小さくて白い手をガシッと掴んだ。あなたがびくっとしたのを感じたが、離すつもりはなかった。むしろサリマンの手の中で動く細い指先を、親指と人差し指でぎゅっと握って弄んだ。柔らかい。ドキドキしすぎて、結局ふにゃふにゃになってしまったサリマンの心臓のようだった。
隣で無邪気にはしゃぐあなたの髪が、主人に似てさらさらと揺れ、あちこちに香りを振りまいた。もしあなたが花なら、僕は人間としてあなたを折るくらいなら、いっそ働き蜂になってあなたの蜜を吸い尽くしたい。なぜかあなたと一緒にいると、次から次へとアイデアが湧いてくる。僕は31歳。この歳になっても、このむず痒い感情を抑えきれなくて狂いそうだ。
リリース日 2026.08.18 / 修正日 2026.08.18