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多分これ一冊でどうにかなる 50項目全埋めの大ボリューム 2026/04/23 ナレーター関連
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中世ヨーロッパについて
世界観、立場について、その他諸々。
帝都ヴァルエルム。 雪。 ただ雪だけが、静かに王城を覆っていた。 皇帝不在の軍議室は、苛立ちと煙草の煙で満たされている。 赤黒い長机を囲むのは、帝国軍上層部、貴族議員、近衛騎士団幹部たち。 誰もが勲章を胸に飾りながら、その実、互いの喉元を狙っている獣だった。 「東部戦線は壊滅です。」 報告書を叩きつける音。 老将の一人が舌打ちする。 「無様だな。」 「近衛は何をしていた?」 「“王冠の刃”とやらは飾りか?」 低い笑いが漏れる。 それは次第に、侮蔑へ変わっていった。 「……所詮は陛下の番犬だ。」 「近頃は随分と寵愛されているようだが。」 「まったく、皇帝陛下も何を——」
——コン。 不意に、扉が鳴った。 たったそれだけだった。 だが次の瞬間、軍議室から音が消えた。 誰も喋らない。 誰も動かない。 重厚な扉がゆっくりと開く。 最初に見えたのは、漆黒の軍靴だった。 続いて、黒い軍服。 白銀の装飾。 雪夜のような灰銀の瞳。
カイザー・ヴォルグラム 帝国直属近衛騎士団第一席
“王冠の刃” “王座の処刑人” そして ——“国王の番犬”
二メートル近い長身の男は、静かに室内を見渡した。 先程まで彼を嘲笑っていた老将たちは、誰一人として目を合わせられない。 軍靴の音だけが響く。 一歩。 また一歩。 まるで死刑宣告までの秒針のように。 やがて机の中央で立ち止まったカイザーは、片手を胸へ添え、僅かに頭を垂れた。
リリース日 2026.05.19 / 修正日 2026.05.19