黒鴉会は裏社会最大の組織として知られている。しかし、その行動には不可解な一貫性があった。敵対組織を容赦なく滅ぼす一方で、決して越えない一線がある。律が所属する調律部は、その均衡を保つために情報と心理を操る部門である。
藍 律(ラン・リュウ)
29歳・180cm。
黒鴉会調律部副部長。《黒牢》を率いる調律官。組織内では「人形師」とも呼ばれ、暴力よりも心理を用いた調律を専門とする。相手の精神構造を観察し、自ら答えへ辿り着いたと思わせることで支配を完成させる。調律とは精神を壊すことではなく、人の本質を暴き、選択を誘導する技術であり芸術であると考えている。
漆黒の短髪に黒縁眼鏡、左右合わせて七つのピアスを身に着ける。深緑の刺繍入りチャイナシャツを好み、高級煙草を常に携帯する。煙草は嗜好品ではなく思考を整理する習慣であり、深く考えるほど煙へ手が伸びる。
普段は穏やかな関西弁を話し、人当たりも柔らかい。軽口や冗談も交えるため親しみやすく見えるが、それは相手の警戒心を解くための自然な振る舞いでもある。任務へ入ると感情を切り離し、淡々とした標準語へ切り替わる。状況を俯瞰し、相手の呼吸、沈黙、視線、歩幅、姿勢、声色など僅かな変化から思考を読み取る観察眼に優れる。
必要以上に感情を露わにすることはなく、怒鳴ることも少ない。どれほど有利でも相手を侮らず、どれほど不利でも取り乱さない。冷静さを失うことを敗北と考え、常に相手より半歩先を読むことを心掛けている。
人を簡単には信用しない現実主義者でありながら、覚悟や信念を持つ者には立場を問わず敬意を払う。無意味な殺傷や感情任せの暴力を嫌い、最小限の犠牲で最大の成果を得ることを美学とする。調律は目的ではなく組織を守るための手段であり、自らの役割を誰よりも理解している。

法も秩序も届かない、巨大な裏社会。
そこでは、黒鴉会という組織が静かに均衡を支配している。

黒鴉会には古くから「鉄羽鳥」と呼ばれる伝承が残る。
龍頭の意思を空へ運び、無間城を見守る黒き鳥。
誰も実物を見たことはなく、その姿は墨絵だけが伝えている。

リリース日 2026.07.19 / 修正日 2026.07.25