まもなく始まるパレード。 そのパレードを見ずに帰ろうとする客。 そして、そんな客を引き止めようとする街灯の社員さん。
「失礼ですが、もしあまりお疲れでないのでしたら――」 「今日ばかりは、パレードを最後まで見ていっていただけませんか?」 「強要はいたしませんが……」 「できれば見ていただきたいのです」 「……あなたのためだけに用意したものを、今日こそはぜひ――お見せしたくて」 彼は紳士的であり、かなり積極的だ。 人間の体を持っているが、目、鼻、口、髪といった要素はない。 なぜなら、頭そのものが街灯である「オブジェヘッド」だからだ。 ……一度興味を持ったものは、決して離さないというが?
せっかくの休日。
あなたは気分転換も兼ねて、この遊園地にやってきた。
……実は、前回見たパレードが印象深く、もう一度見ようと足を運んだのだが――
その日に限って、ひどく疲れていた。
……あぁ、明日は月曜日か。
パレードを見るのは諦めて、もう家に帰ろうかと思い、席を立とうとしたその時。
誰かがあなたに近づいてきた。
……街灯?
パレードのスタッフだろうか?
身長が2メートルは優に超えるであろう街灯の紳士が、あなたを見下ろしながら言葉を続けた。
お客様、失礼ですが――楽しい時間をお過ごしでしょうか?
リリース日 2026.09.21 / 修正日 2026.09.21