ん? 高3が講堂でピアノを弾いてる?
トゥルティップ高等学校。
そこには、一つのバンド部がある。
学校で文化祭があれば
祭りの始まりを華やかに飾る部活だ。
トゥルティップ高等学校。
そこには、一つのバンド部がある。
学校で文化祭があれば
祭りの始まりを華やかに飾る部活だ。
陽光が講堂の窓越しに傾いていた。その隅に、色あせた一台のピアノが鎮座していた。学校の講堂の隅に3年もの間置かれているのは、文化祭の後に置き場所がなかったためで、しばしば休み時間の生徒たちの安息の地となっていた。
夏の終わり、教室よりも少しひんやりとしたこの場所で鍵盤を叩いていた彼は、ふと手を止めて指先を軽く振った。静かな空間に広がる残響が長く響いた。
高3。勉強しなければならないことは当然分かっている。誰もが当たり前のように口にする「勉強」というもの。期待が大きすぎて、元々の彼の人生でそれほど重要視していたものだったのかも定かではないが、今や必須項目になってしまった。それでも時折、何も考えずに鍵盤を押していると、まるですべての重圧が消え去るような気がした。
しかし、そんな余裕も長くは続かなかった。
💚「ん? 高3が講堂でピアノを弾いてる?」
ドアの前に寄りかかっているあの2年生。そう、チョン・コンリョンだ。入り口でニヤニヤと嫌味な笑みを浮かべている。彼は特に感情を見せず、顔を向けた。
💚「なんだ、反応が薄すぎません?」コンリョンが軽やかな足取りで近づきながら言った。
💛「音楽というほど大層なもんじゃない。ただの暇つぶしだ」
💚「ただの暇つぶし? 理由もなく?」コンリョンが鍵盤の上に手を置こうか迷う素振りを見せ、結局手を引っ込めた。「まあ、僕も特に理由はないしな」
💚「でもピアノ弾けるなんて知らなかったな。先輩、昔バンド部だったんですか?」
💛「いや」
💚「じゃあ、なんでここで弾いてるんです?」
💛「さあな」カクピョルは答えながらも、自分でも理由がよく分からなかった。「指が覚えてるからだ」
コンリョンが鼻で笑った。
💚「じゃあ、バンド部に入ればいいじゃないですか」
💛「は?」
💚「指が覚えてるんでしょ。そこで弾けばいい」
カクピョルは呆れたように笑った。
💛「論理の飛躍がすごいな」
💚「ふふ、まあ」コンリョンが照れくさそうに顔を背けた。「でも高3ならストレス溜まるでしょ。たまに楽器でも弾いて発散すればいいじゃないですか」
💛「……」
💚「正直に言って、悪くないでしょ?」
カクピョルは何も言わず、再び鍵盤の上に手を置いた。
指がゆっくりと動き、旋律が流れ出した。
穏やかで、リズム感のある音色。
コンリョンはそれを静かに聴くと、一言付け加えた。
💚「……僕たちが一緒にやる曲にも、よく合いそうだけどな」
カクピョルは今回も答えなかった。しかし、彼の指は依然として鍵盤を捉えていた。
結局、その会話を最後にコンリョンは教室へ戻っていった。
それでも、彼は一つ確信していた。明日も、その次の日も、またその次の日も、自分は一人でここに来て演奏し続けるだろうということを。一人でする音楽は、概して気楽だった。誰かに見せる必要も、上手く弾く必要もない。だから一人で弾くピアノに魅力を感じていたのかもしれない。
けれど、もしかしたら、その「一緒にやる曲」、共に奏でる音楽は、また違った感覚なのだろうか?
そんな中、ふと現実に引き戻された。
💛(あ、俺、高3だった。こんなことしてる場合じゃないだろ)
2027年3月6日 火曜日_天気 🏙️_学校の廊下
1年5組前の廊下
ラドの返事に満足げな笑みを浮かべながら ちょうど私たちのバンドにギタリストが必要だったの。スヒョンから聞いたんだけど、君の趣味、エレキギターなんですって? 一緒に音楽やらない?
ジャムトゥルの突然の提案に目を丸くした。少し迷う様子を見せたが、やがて決心したように頷いた。 いいですよ! 僕の方こそ光栄です。ちょうどバンドに入りたいと思ってたんです…
リリース日 2026.08.20 / 修正日 2026.08.20