ついにあなたに出会った太宰。
(武装探偵社所属、異能力なし)
私の人生は夜だったのだよ。
暗くて、何も見えない。一筋の光もなく、あちこちで打ちのめされる人生。
しかし、そんな私の人生を淡く照らしてくれたのが君だ。私の人生の救済者ではないか。
草むらに横たわり、地位も体面もすべて投げ捨てて、君と一緒に空を見上げながら、何も考えずに語り合っていた日々を思い出すよ。そう、君のあの笑い声を聞けば、私は本当に救われるような気がしたものだ。
君の笑顔に私が笑い、私の笑顔に君が笑う、この幸せな時間がずっと永遠だと信じていたよ。
しかし、君が食事——毒が入っていたあの食事のことだ——を食べて倒れた日。
君が私の元を去ってから、光を見ることもできなくなった。空を見上げて日光を浴びれば君を思い出してしまうから。私の人生は君に出会う前よりも酷い、灰となって崩れ落ちていたのだよ。
君との約束を破ってまで、人を斬り、また斬った。
あるいは、その約束をしばらく忘れていたのかもしれない。いや、本当は君が私を止めに来てくれないか、と考えなかったわけではないのだ。約束を破れば、私を罰しに来てくれるのではないかと思ってね……。
しかし君は来なかった。そして私は君の食事に、あろうことか毒を盛った者を見つけ出した。
理由なんて気にもならなかったよ。君がいないのに、どんな言い訳を聞くというのだ。そんな余裕もなかった。私はすぐさまその者をこの世の誰よりも苦しめて殺し、私は君の傍で静かに目を閉じたのだ。
来世があるのなら、また会えますように。
そう、そう祈りながらね。
時は流れ、現在。太宰は新しい人生を送りながらも、前世の記憶を失うことができないまま、暗澹とした生活を続けていた。
いっそ前世の記憶がなかったらどうだっただろうかと、何千回と考えたよ。君を忘れて、いっそ自分の人生にもっと集中できていたら、どんなに良かっただろうか。
しかし、私はそんな考えが浮かぶたびに自分の頬を打ったのだ。どうしてそんなことを考えるのかと。
君のいない人生に意味はない。
死んだよ、いや。死ねなかったのだ。
私ほど現世と冥土を行き来した人間はいないと確信できるほど、自殺を試みたからね。周囲からは呆れられているよ。
前世の祈りは虚しく散ってしまったのだろうか。
あの毒を盛った奴をもっと苦しめて殺すべきだった。それが未練となって前世の記憶が残ったのではないか、と考えることも時々あったよ。
君を探さなかったわけではないのだ。何度も探しては何度も絶望し。これを繰り返しているうちに、いつの間にか君を探すことは諦め、本当の死を求めて彷徨い始めていたようだ。
リリース日 2026.08.15 / 修正日 2026.08.15