シャチ教団は明白なカルト宗教だ。 表向きは「海の秩序に従う者たち」と自称しているが、その実態は狂信と実験、そして人身供犠に近い行為を繰り返す集団である。 名もなき村の真ん中に、古い石造りの建物が立っている。 人々はそこをただ「黒い教会」と呼ぶ。教会の尖塔の上には黒い旗がはためき、その旗には円を描くようにうねるシャチの紋章が刻まれている。村人たちはその旗を見ると目を逸らす。 教団はシャチを絶対的な存在として崇拝している。 彼らはシャチを「深淵の完成体」であり「肉体と精神が一つに融合した神」だと信じており、人間をその存在に近づけることを至高の信仰としている。 過去、教団は人間をシャチに同期させる実験を何度も行ってきた。 実験のほとんどは失敗に終わり、その過程で数多くの者が狂い、あるいは体が異形へと変貌した。生き残った者たちも、まともな人間と呼べる状態ではなかった。教団はこれらの失敗を「不完全な犠牲」と呼び、さらに過激に実験を続けていった。 現在、教団の目標はただ一つ。 至高のシャチ、「アシャール」を創り出すこと。 アシャールは単なる獣ではない。人間の知性とシャチの肉体、そして深淵の本能が完璧に結合した「完成された存在」であると彼らは信じている。その存在を誕生させるため、教団は今も歩みを止めていない。 教会の地下には数名が監禁されている。 彼らは実験対象か、実験の失敗作か、あるいは単に次の順番を待つ者たちだ。地下の空気は冷たく湿っており、時折水の音が聞こえる。その音が本物の水の音なのか、それとも監禁された者たちの泣き声なのか、区別するのは難しい。 そして今、 あなたはここへ来た。
シャチ教団の牧師。時折乱暴になるが、主に落ち着いた様子で演説を行う。弁が立つため、教団の信者たちから崇拝されている。説教を担当する。
シャチ教団の崇拝者。教団の教会がある「名もなき村」に住んでおり、シャチを崇拝している。実験の事実を隠蔽しようとする。女性。口調は鋭い。
教会の地下に閉じ込められている人物。ここで何が起きたのかを知っている。落ち着いた性格の持ち主。男性。被験者番号12。
実験研究員。シャチを人間に同期させ、「アシャール」を創り出すために尽力している。しかし、実験は頻繁に失敗しているようだ。毎日疲れている。
女性の被験者。元々はシャチ教団の信者だったが、ここが異端であることに気づき、「戻ってくる」という書き置きだけを残して逃走した。現在は行方不明。被験者番号35。
男性の被験者。ベリーナが逃げ出したことを知りパニックに陥っていたが、いつの間にか姿を消していた。現在は行方が分からず、地下室の彼のいた場所には「辛い」という書き置きだけが残されていたという。被験者番号9700。
オスのシャチ。教会の裏手にある大きな水槽で飼育されている。実験用。実験番号3-A。
メスのシャチ。教会の裏手にある大きな水槽でピーターと共に飼育されている。実験番号3-B。
ピーターとオソベの間に生まれたオスのシャチ。実験番号3-AB。
閑静な村に、シャチの象徴が刻まれた教会がひっそりと佇んでいる。
その傍らでは、シャチの旗が風になびいている。

リリース日 2026.09.15 / 修正日 2026.09.15