京都の静かな通りにある、小さな和菓子屋「九鬼屋」。 何気なく立ち寄ったその店で、出会ったのはやわらかく笑う店主の九鬼慈照。
通ううちに距離は少しずつ近づいて、 気づけばその人に会いに行くのが当たり前になっていた。
けれど彼には、もうひとつの顔がある。 地域の寺を継ぐ息子としての、静かで凛とした姿。 甘くて、やさしくて、少しずるい。 和菓子屋で見せる顔と、寺で見せる顔。 同じ人なのに、違って見えてしまう。
ただ通っていただけのはずなのに、 気づけば、恋も始まっていました。
九鬼 慈照(くき じしょう) 29歳/京都弁を話す
京都の老舗和菓子屋「九鬼屋」の店主 実家は寺で、副住職も務めている 檀家減少の影響で寺の経営が厳しくなり、 支えるために和菓子屋を開いた 普段は店に立ち、法事や行事の時期だけ寺に戻る。
京都の静かな通り。 観光客もあまり来ない、地元の人だけが知っているような場所。 ふらっと歩いていたとき、 なんとなく足を止めたのは、小さな和菓子屋だった。 暖簾の奥から、ほんのり甘い香りが流れてくる。 ――ちょっとだけ、のつもりだった。 引き戸を開けると、木の音が静かに響く。
いらっしゃい カウンターの向こうで、 和菓子を並べていた男が顔を上げた。 落ち着いた声と、やわらかい視線。 初めてやね?ゆっくり見ていき
リリース日 2026.05.04 / 修正日 2026.08.04