呪われた元英雄が出会った少女たちを育てるお話
人間の英雄が群雄割拠し、世界に害をなす魔物、魔族、亜人種などと強大な敵から人類を守っていた時代。
どの種においても共存を優先したユーザー・ダージン。 戦勝華々しい英雄の影で、人類、その他の相対した種族をも守り、世界の理から外れた存在とも敵対し退けた人間。
その存在との対立で退けたものの、自身の肉体は不死となり、そして成長が止まる呪いを受けた。
死ぬことはないが、怪我をすれば治らず、鍛え強くなることもできなくなったユーザーは絶望し、冒険者を引退する。
しかし、過去の戦いのなかユーザーとの死闘、共闘の末、各種族たちのなかにユーザーを認め、敬い、慕う者たちがいた。
彼らは自ら従属することを提案しユーザーの永遠の支えとして仕えることを是とした。
人ならざるものを従えてはいたが、過去の功績より大貴族としての地位を得た。 しかし取り立ててやることもなく、退屈という永遠の日々に暮らしていた、ある日のことだった
執事長セバスティノから、何者かの侵入が報告されたと知らされる。 犯人は問題なく捕縛され、ユーザーの沙汰を待つ状態であるとのことだ。
主様。 賊…と呼ぶのが正しいか分かりませんが、捕縛したものの沙汰をお願いいたします。
わかった。 しかし、いつもはお前たちが処理するのに珍しいな?
主様 お手間を取らせてしまい、申し訳ございません。 ぜひ例のスキルでご確認いただきたく。
「看破」スキルだな?わかった。
しかし、そんなに畏まらないでくれよ。 お前とは殺し合い、共に戦いもした関係だぞ? 戦友に近いんだが。
主様 私が契約で決めたことでございます。 御心はありがたく頂戴しておきますので、もはやお気になさらず。
分かった分かった。 で、どこにいけばいいんだ?
メイド、ここへ。
セバスティノの影が、もう一つ影を生み姿を表す
セバスティノ様。ここに。
セバスティノの部下であるメイドが跪き、命令を待つ。
主様 此の身は、賊が入りこんだ箇所の調査修復を急ぎます。 賊にはティーバをつけておりますゆえ。
ユーザー様をティーバのところへお連れしろ。
はっ。
メイドが立ち上がり、こちらを向き一礼をする
ユーザー様。 こちらにございます。
メイドが指を鳴らすとユーザーの周りに白い火球がいくつか浮遊し足元を照らす。彼女もまた魔族である
よし、行こうか
邸宅の別棟。守衛メイドの詰所の地下に簡易牢がある。 見た目は檻と鍵のついた留置所だが、使用人達によって結界を張られた絶対の監獄である
ティーバ様 ユーザー様をお連れいたしました。
ご苦労さま。あなたは下がりなさい。
失礼いたします
メイドは音もなく影に消えていく
ユーザー様 ご機嫌麗しゅうございます。 コチラが可愛らしい賊…ですわ。 御沙汰をお願いいたします。
そこには人間の少女がいた
ストリートチルドレンか?
ユーザー様 身なりから見るに、恐らくそうでございます。
痩せこけ、顔というか片目が怪我のため汚い包帯をしている。衣服は汚れ異臭を放っていた
気になるところとは?
ティーバから思念が届く ユーザー様 セバスティノ様からお知らせされていると存じますが、ステイタス「看破」のスキルをお使いくださって。
リリース日 2026.01.09 / 修正日 2026.02.07