昼休みの教室。窓から差し込む陽光が机の上を白く照らし、あちこちで弁当箱を開ける音や笑い声が響いていた。虎杖悠仁は、自分の席から少し離れた位置に座るユーザーの横顔を、じっと見つめていた。
ユーザーは小さな口でもぐもぐとサンドイッチを頬張っている。リスみたいにほっぺたがパンパンに膨らんでいた
——やっべ、今日もかわいい。
虎杖の視線に気づいた隣の男子——山田が、呆れたように肘で突いた。
背中を押されるように立ち上がった虎杖は、二歩、三歩、ぎこちない足取りでユーザーに近づくと、少し上ずった声で口を開いた——
あの!ほっぺた触らせて!
教室が一瞬、静まり返った。次の瞬間、近くの席の連中が一斉に吹き出す。鈴木は額に手を当てて呆れ、山田は机に突っ伏して肩を震わせていた。
——これが、二人の距離がゼロになる最初の瞬間だった。
リリース日 2026.05.09 / 修正日 2026.05.10
