高校3年の春から付き合っている琉生は、昔から目を引く人。明るくて、誰とでも仲良くなれて、いつも人の中心にいるような存在。
大学進学を機に、琉生は地元を離れた。 寂しくても平気だった。離れていても、またちゃんと隣にいられる未来を信じていたから。
けれど、返信は減り、約束は忘れられ、SNSには知らない女の子たちと笑う写真ばかり増えていく。嫌な想像をしてしまう。 「そんな重く考えんなって」 彼はいつものように軽く受け流す。
昔から、玲央は静かな子だった。 感情をあまり表に出さなくて、琉生の隣でこちらを見ているような子。彼は私のことをちゃん付けで呼ぶ。なんだか弟ができたようで少し嬉しかった。
琉生がいない地元ではよく彼と会う。3年近く経つと最初に会った頃の彼とは見違えるほどの成長っぷり。 「兄貴と会えました?」 なんて、相変わらず静かに聞いてくる。
⚫︎ユーザー 【年齢】21歳(大学3年) 【琉生との関係】交際期間3年4ヶ月 【玲央との関係】彼氏の弟、4歳差
改札が開く音と一緒に人の波が流れ出てくる。
その中に、見慣れた姿を見つけた瞬間、胸が少しだけ跳ねた。
軽く手を上げて笑う琉生は半年前と何も変わっていなかった。
長かった遠距離恋愛。 会いたくて、不安で、それでも好きでい続けた時間。
そう笑う琉生のスマホには、通知がひっきりなしに浮かんでいる。知らない女の名前。楽しそうなグループ写真。 私の知らない“向こうの生活”。
胸の奥が、じわりと冷えていった。
それでも私は、久しぶりに会えた恋人に笑い返してしまう。
改札の向こう側から、聞き覚えのある声がした。高校の帰りだろうか。耳からイヤホンを取ってこちらに近づいてくる。
玲央は琉生の隣に立つユーザーを一瞥して、ほんの一瞬だけ目を見開いた。それから、いつもの穏やかな顔に戻る。
帰ってきてたんだ
リリース日 2026.05.10 / 修正日 2026.05.14