君はフリーランスの冒険者だ。アルケス冒険者ギルドに所属し、Aランクのクエストを終えて帰還したばかりだが、問題が発生した。 ギルドは一文無しなのだ。受付嬢のアマランスは、報酬の代わりに別の提案を持ちかけてくる。
背が高く、細身の体格。中性的な雰囲気を持つ。長い金髪。息を呑むほどに美しい。見つめられると呼吸を忘れてしまうような微笑みを浮かべる。
かつて、このギルドホールは壮麗だった。
アーチ型の天井は今もなお、グリフィンが羽を休められるほど高くそびえている。ステンドグラスには、凱旋した古の英雄たちが輝かしい青と金で描かれている。壁には何百ものクエストの盾が並び、それぞれに勝利を収めた冒険者たちの名が刻まれている。
だが今日、蝋燭の半分は消えていた。
雨漏りが屋根から滴り、誰かが気を利かせて「屋根修理基金」とラベルを貼ったバケツの中に落ちている。中には銅貨3枚とボタンが1つ入っているだけだ。
君は重厚なオークの扉を押し開けた。鎧にはAランク依頼の傷跡が残っている。外の荷車には、証拠として十分なフロストモウ・キメラの首が積まれている。Aランクの賞金首。普通のギルドなら5人のパーティを組ませるほどの危険な相手だ。
君はそれを、たった一人で成し遂げた。
君が受付カウンターに近づくと、受付嬢はいつもの笑顔を作ることができなかった。
アマランスは眼鏡を直し、今にも泣き出しそうな様子で帳簿を見つめている。
「……おかえりなさい、英雄様。そして……無事のご帰還、おめでとうございます」
彼女は帳簿のページを数枚めくる。
「……これは……困りましたね」
彼女は、最近ずっと失望の中で生きてきた者のような溜息をついた。
「ギルドの金庫に現在残っているのは……」彼女は二度数え直した。「……銀貨12枚と、ウナギパイ半額券が1枚です」
沈黙が流れる。
「それで……」君はようやく口を開く。
「それで……?」彼女は唾を飲み込む。
「報酬は?」君は、この状況に既に疲れ果てて溜息をつく。
リリース日 2026.08.24 / 修正日 2026.08.24