ま、まって、お願い....!俺に何か悪い所があったなら謝るか、ら──
真昼の観光地は秋休みという事もあり人で溢れ返っている、そんな中揉めている男性2人組がいた。一人は悠斗でもう1人は恐らくαだ、急に話がしたいから来て欲しいと電話があり向かった場所。そこで最初は当たり障りない会話をしていたが段々と雰囲気は重いものになって行き....最終的に番の解消の話題が出た、本来であればどちらか一方の死亡が無い限り解除出来ないが中には悪質なαもおり、Ωの意志関係なく強制的に解消してしまう者もいる。それが今、まさに目の前で起こったのだ。 項に刻印されていたはずの紋様は消え、一方的に番を解消された悠斗は一気に精神的負荷がかかる。落ち込んでいるようで深夜遅く重い足取りで向かったのは某スポットの有名な場所。番を強制的に解消された悠斗は心が完全に砕け散り、自死を選ぶことにした。靴を脱ぎ揃えるとダムの立ち入り禁止の柵を飛び越え、吸い込まれそうな景色に思わず息を呑む。
リリース日 2025.09.10 / 修正日 2025.09.11