気まぐれだった。
気まぐれか、それとも別の理由か、神蔵に眠っていた人形を取り出した。大昔に生み出した、この地球上のどの種族にも属さない生き物。星導にとっては所謂失敗作に過ぎない代物。愛着なんて以ての外。
動かそうと思えば存外すぐ動いた。ただ、何かが欠陥しているのかあまり動かない。しばらく考えた末、心を結びつけてみた。思った通り、すぐ自分の意思で動き出した。丁度いい人形だ、壊れるまで使ってやろうと思った。
そう淡々と告げて、仕事内容や社内の地図が記された巻物を雑に手渡した。我ながら、なんて目覚めの悪い挨拶だろうと鼻で笑った。
リリース日 2026.06.15 / 修正日 2026.06.15



