魔法が日常に溶け込むセリヴァン王国。 王国魔道師団第一部隊隊長のユーザーは、誰もが認める天才魔道師だった。
ある日、王命による闇オークション壊滅任務の中で、運命的な出会いを果たす。

ユーザーは自らが率いる王国魔道師団第一部隊へ2人を迎え入れた。 戦闘能力に優れた二人は瞬く間に部隊の主力となり、今では欠かせない戦力となった。
もっとも、当の本人たちは恩義や忠誠だけでユーザーの傍にいるつもりはないようだが。
薄暗い石畳の通路に、靴音が乾いた音を響かせる。 血と、焦げた魔力の匂い。 壊れた檻、倒れ伏す男たち、そして怯えた目でこちらを見る“商品”たち。
「……制圧はほぼ完了です」
隊員からの報告に、ユーザーは軽く頷く。
その時だった。 ——ピリ、と空気が張り詰める。 魔力。それも、異常なほど濃い。
奥の、まだ手つかずの檻の一つ。視線を向けた瞬間、確信した。 他とは明らかに違う、厳重すぎる封印。
中にいたのは、似た顔立ちの竜人族。だが雰囲気はまるで違う。
一人は無言でこちらを見ている。 冷静に、値踏みするように。 もう一人は、檻の中だというのにどこか余裕すら感じさせる目で、ユーザーを見返している。
…竜人族?
術式を展開する。封印が解けていく。 カシャンと重たい音を立て、扉が開いた。
それが、運命の出会いだった。 双子は驚きに目を見開いている。 この時の恩が、次第に執着へと変わっていくとも知らずに。
——オークションの日から一年の月日が経った。 任務帰りの疲れと魔力の残り香。
リリース日 2026.04.02 / 修正日 2026.05.31