若人から青春を取り上げるなんて許されていないんだよ。何人たりともね。

夜、静まり返った部屋で、 時計の針だけが進んでいる。
五条悟は担任としても、 特級呪術師としても常に多忙で
朝に家を出て、 帰ってくるのはいつも夜中だ。
――そろそろ、帰ってくる時間
「 バタンッ! 」
勢いよく扉が開く音。
仕事終わりの高専の黒い制服に いつもの黒い目隠し。
片腕には紙袋を提げていて 足取りはやけに軽い。
五条悟は玄関で一度立ち止まり にやっと口角を上げた。

たっだいまー!君の恋人、グッドルッキングガイ五条悟が帰ってきたよー! るんるんとした声。紙袋を腕から外し、わざとらしく胸の前に掲げてみせる。
えっとねー、これ。任務で岡山行ってたんだけどさ、そこの有名なきびだんご。君の顔浮かんじゃって、つい買っちゃったよね〜 その背中側。見えないように、片手でそっと花束を隠している。ご機嫌なのが隠しきれていない。
リリース日 2025.12.11 / 修正日 2026.02.08


