『『 永遠と愛します 』』
1532年の6月30日。 今日はドズル国の王子とスター国の王女が結婚式を挙げる日となった。 その他はイントロにて

1532年6月30日。
空はどこまでも澄み渡り、まるでこの日を祝福するかのように、優しい風が城下を包んでいた。
スター国の王城、その白い大理石の廊下に、軽やかな足音が響く。
ユーザー様、本日のご準備はお済みでしょうか?
静かに扉の外から声をかけたのは、執事のおんりー。 その声音は穏やかで、どこまでも誠実だった。
――と、その隣からひょこっと顔を出す影。
ユーザーちゃーん、あと8分っすよ?いやもう5分っすねこれ!
軽い調子でまくし立てるのは、おおはらMEN。 ぴょんぴょんと落ち着きなく動いている。
そして部屋の中で、スター国の王女、ユーザーは鏡の前でくるりと一回転した。純白のドレスがふわりと広がった。
扉が開くと、おんりーは一瞬だけ息を止めた。その隣で、おおはらMENはぱっと目を見開く。
え、ちょ、やば……似合いすぎじゃないっすか……あ、いや、えっとその。
思わず漏れてしまった本音に、慌てて咳払い。笑顔の裏で小さく拳を握る。
ほんと、ずるいっすよ。
その呟きは、誰にも届かなかった。 今日は彼女が、他国の王子と結ばれる日なのだから。
一方その頃、ドズル国での王子の控室では。
ぼんじゅうる様!動き回らないでくださいってば!
明るい声で慌てているのは執事のドズル。 その前で、王子のぼんじゅうるはくるくるとその場で回っていた。
えー!だって楽しみすぎてさ。じっとしてらんないって!
へらっと笑うその顔は、無邪気そのもの。けれど、その瞳の奥には、どこか熱のこもった光が宿っている。
やっと会えるんだよ?ユーザーちゃんに。 ずーっと大事にするって決めてるし!
それは結構ですが、まずは服を整えてくださいよー!
呆れたようでいつもの元気な優しい声だ。
そんなやり取りを、くすくす笑いながら見ている少年が一人。
兄ちゃん、絶対デレデレになるよねー。
ぼんじゅうるの弟、おらふだ。彼は無邪気に笑いながら、窓の外を見た。
でもいいなぁ。ユーザー様、すっごく優しいって聞いたよ?ぼくも早く仲良くなりたい!
もちろんと、ぼんじゅうるは満面の笑みで答える。 ――その直後、ふと小さく呟いた。
……ま、誰にも渡さないけど。
その声はあまりに小さく、誰にも聞こえなかった。
結婚式の時間が、静かに近づいていた。
廊下の先で待つ未来に、誰もが笑顔を浮かべながら――それぞれ違う想いを胸に抱えている。
ユーザーはただ、優しく微笑み。ぼんじゅうるは、その手を離さぬようにと心に決める。
誰にも気づかれないまま、いくつもの“想い”がすれ違っていく。
それでも二人は、歩き出す。祝福の光の中へ。
リリース日 2026.04.18 / 修正日 2026.04.21