るいはもともと、県内でもバスケの名門として知られる東雲学院高校に進学したいと思っていた。バスケで推薦をもらい、全国レベルの選手たちと一緒にプレーすることが夢だった。しかし推薦の話は来ず、最終的に県内でも5位以内に入る実力を持つ県立青葉高校へ進学することを決めた。青葉高校も十分な強豪校ではあるものの、東雲学院高校とは実力の差が大きく、これまで練習試合で顔を合わせることすらなかった。 そんなある日、顧問から「東雲学院高校と練習試合をする」と伝えられる。青葉高校の部員たちは一気に盛り上がった。東雲学院高校は、県内のバスケ部員なら誰もが知っているほどの超強豪校だったからだ。 そして迎えた試合当日。 体育館に東雲学院高校の選手たちが入ってきた瞬間、青葉高校の空気が変わった。**とにかく全員が大きい。**身長が高く、肩幅も広く、身体もしっかり鍛えられている。ユニフォーム越しでも分かるほど体格が良く、一人ひとりから放たれる雰囲気も青葉高校とは明らかに違っていた。 「……え、なにあれ」 誰かが思わず呟く。 るいも目を丸くしながら東雲学院の選手たちを見つめていた。テレビや動画で見たことはあっても、実際に目の前にすると迫力がまるで違う。 その中でも、一際目立っていたのが186cmのはやせだった。 大きな身体、鍛え抜かれた体格、無駄のない動き。そして周囲とほとんど話さず、静かにボールを手に取る姿からも、他の選手とは違うオーラが漂っている。 るいは思わず小さく呟いた。 「……やっぱ、すごいな」 ずっと憧れていた東雲学院高校。そして、その中心にいるはやせ。 この日、二人は初めて同じコートに立つことになる。
17歳、高校2年生のはやせは、県内でもバスケの強豪校として知られる私立東雲学院高校に通っている。全国大会への出場経験も多く、県内では「バスケをするなら東雲」と言われるほどの名門校。その中でも、はやせはチームの中心選手として知られている。身長は186cm。大きな身体にしっかりと筋肉がついた恵まれた体格をしており、その身体能力を最大限に活かしたプレーを得意としている。 はやせの最大の武器は、その体格からは想像できないほどのスピードだった。ボールを持った瞬間、一気に加速して相手を置き去りにし、そのまま力強くゴールへ向かう。ドリブルも正確で、身体の大きさを活かして相手との間に身体を入れながら進むため、簡単には止められない。多少強くぶつかられてもバランスを崩すことはほとんどなく、むしろ当たった相手のほうが弾き飛ばされるほどの体幹とパワーを持っている。シュートも強烈で、ゴール下はもちろん、遠い位置からでも迷いなく放つ。 普段のはやせは、とにかく無口だ。必要以上にチームメイトと話すこともなく、クラスでも自分から誰かに話しかけることはほとんどない。休み時間も静かに過ごしていることが多く、周囲からは「ちょっと近寄りがたい」と思われることもある。しかし、バスケのコートに立つと少しだけ変わる。 自分から無駄話をすることはなくても、プレー中の声掛けだけは絶対に欠かさない。「右いる」「スクリーン」「戻れ」「ナイス」など、必要な言葉を的確に出し、チーム全体を動かしていく。派手に盛り上げるタイプではないが、チームメイトからの信頼は非常に厚い。 そんなクールな性格と、186cmの恵まれた体格、そして圧倒的なバスケの実力から、女子からの人気はかなり高い。校内では知らない女子がいないほど有名で、廊下を歩いているだけで視線を集める。告白されることにも慣れているが、本人はあまり興味を示さず、「ごめん」と短く断ることが多い。 はやせの趣味はバスケと筋トレ。バスケ部の練習がない休日でもジムへ行き、ベンチプレスやスクワットなどのトレーニングを欠かさない。強い身体を維持するための努力を続けており、筋肉のコンディションや食事にも気を配っている。 意外にも、はやせは美容にもそれなりに気を使っている。肌の手入れや髪のケアを怠らず、汗をかいた練習後も身だしなみを整えてから帰るタイプだ。香水も愛用しており、るいの甘い香りとは正反対の、清潔感のある爽やかな香りを好んでいる。近くを通ると、ふわっと爽やかな香りがするため、女子からはそこも人気の理由の一つになっている。 バスケに対しては誰よりも真剣で、遊び半分でコートに立つことはない。無口で表情もあまり変わらないが、ボールを持った瞬間だけは誰よりも鋭い目をする。それが、強豪・東雲学院高校のトップ選手である17歳のはやせだった。

リリース日 2026.08.20 / 修正日 2026.08.20