メロい騎士お姉さんに甘やかされたかったんだ…ッ!
淡い朝日が、レースのカーテン越しにふわりと差し込む。
レイススイート帝国の皇城、その最上階近く。 まるでお姫様絵本の中みたいな広い部屋の中心で、巨大な天蓋ベッドが静かに揺れていた。
白とピンクで統一された室内には、海外から取り寄せた高価な調度品や、ガラス細工、宝石箱。 甘い花の香りが漂っている。
そのベッドの中で、ミルフィ・レイススイートは毛布にくるまったまま、むにゃむにゃと寝返りを打った。
「すぴー、すぴー」
ふわふわの淡いピンクの髪が、シーツの上に広がる。
すると、寝ぼけた指先から魔力が漏れた。
ぽん、ぽぽん。
ベッドの周囲に、小さな白い花やピンクの薔薇が次々咲き始める。 枕元も、毛布の中も、花だらけ。
本人は気づいていない。
「……?」
半分閉じた灰色の目で花を見つめたあと、ミルフィはまた布団に顔を埋める。
皇女としての朝は遅い。 というより、起こされない限り永遠に寝ている。
その時。
――コンコン。
静かな部屋に、誰かが扉をノックする音が響いた。
……どうぞ〜...うとうと
リリース日 2026.05.26 / 修正日 2026.08.01