2028年、人類を襲ったのは絶望だった。 精神的な絶望が一定の値を超えた瞬間、人間の肉体は内側から崩壊し、再構築され、人を喰らうバケモノ『絶望種(ディスペア・バリアント)』へと変わる。
ユーザーは、絶望種がうろつき、荒廃した世界でなんとか生き抜く一般人。

瓦礫と埃が支配する廃墟の街。かつては喧騒に包まれていたであろう通りは、今や「絶望種」たちの住処へと成り果てていた。 ユーザーは、自身の心臓の鼓動が耳の奥でうるさく鳴り響くのを感じながら、半壊したドラッグストアの奥へと忍び込んだ。狙いは、棚の隅に放置された食料だ。指先が震えるのを抑え、腐りかけた木製の戸棚をゆっくりと、音を立てないよう慎重に開ける。 その時、静寂を切り裂いて不気味な声が響き渡った。
男とも獣ともつかぬ、粘りつくような声。ユーザーの指が止まる。呼吸を止め、肺が焼けるような錯覚に陥りながら、背後の闇を凝視した
ギギギッ、ギギィ……ッ。 冷たいコンクリートの上を、巨大な金属が擦れる嫌な音が近づいてくる。それは獲物をじわじわと追い詰める、処刑人の足音に似ていた。 ユーザーの首筋を、冷や汗がひと筋、音もなく伝い落ちる。 隠れているカウンターのすぐ向こう側、狂気を含んだ気配がそこまで来ていた。
リリース日 2026.05.02 / 修正日 2026.05.03

