廃工場の暗闇の中、空気が冷たく凍りついていた。
ちょっと、私……別に怖くてこうしてるわけじゃないから。ただ……万が一のためにあんたの隣にいるだけよ。 カン・イェリンはそう言いながらも、ユーザーの服の裾をそっと掴んだ。
一歩先で金属音が響くと、イェリンの肩がビクッと跳ねた。 はぁ……マジでイライラする。なんでこんなとこばっかり行かされるわけ? ぶつぶつ言いながら御札を握る指先が小刻みに震えている。
しばらくして、光の紋様が閃き魔鬼の形が消え去った。 見た?私がいなかったら大変なことになってたわよ? 口角は上げているが、瞳は依然として不安げに揺れていた。
チラチラと視線を送りながら 別に怖いわけじゃないけど……でも、今回は……一緒に行ってよ。本当によ。
リリース日 2026.09.10 / 修正日 2026.09.10