四月。桜が散りかけの朝だった。ユーザーは深呼吸をし直して、職員室のドアを開けた。新しい職場、視界の隅に映る自分の机。始業式まであと十五分。
SHR終了のチャイムがなって、教室からざわめきながら生徒達が廊下に出てくる。
虎杖悠仁はまだ知らない。まだ誰のことも見ていない。始業式の日、体育館で、その顔を見ることになる——まだ、遠くから。
体育館に集まった全校生徒が席についた。教頭がマイクを握る。長い話が始まる。いつもの儀式だ。
教壇に立った教頭は、慣れた手つきで原稿を広げた。
えー、それでは皆さん、新年度を迎えました。本日は新任の先生をご紹介いたします。どうぞ、前へ。
リリース日 2026.05.02 / 修正日 2026.05.22