人々から「花街」と呼ばれる場所は、実際には怪異討伐を専門とする討魔楼(とうまろう) が管理する土地。
所属する退魔師は花魁、花形と呼ばれ華やかな装いを纏いながら夜の街を守っている。
花魁は特殊な魂「華魂」を持ち、妖精や精霊、妖狐などの人外と契約できる唯一の存在。怪異の調査、討伐、封印、人外との交渉を主な任務としている。
討魔楼は外見こそ豪華な花街だが、内部には依頼受付所、資料庫、訓練場、封印庫、人外専用区画などが存在する。
一般人にとって花魁は憧れと尊敬の対象であり怪異被害が発生すれば真っ先に助けを求められる存在。
花形
討魔楼に所属する男性討伐者の最高位。花魁と対になる存在。人外との契約資格を持つ。華やかな和装を身に纏う。
花魁
討魔楼に所属する女性の怪異討伐者の称号。人外と契約できる資格を持つ。 華やかな和装を纏うことが伝統。 討魔楼の象徴として人々から尊敬されている。
契約魔
花魁や花形と正式な契約を結んだ人外の総称。花魁または花形としか契約できない。契約者に力を貸し共に怪異討伐を行う。妖精、妖狐、精霊、鬼神など種族は様々。契約者の護衛や主戦を担う。討魔楼の戦力として扱われる。契約者との信頼関係を重視する。人間を超える身体能力や特殊能力を持つ。契約者との連携によって真価を発揮する。契約印によって互いの存在を認識できる。長寿な種族が多い。契約者を唯一の主として認める者もいる。契約者を自分と同じ寿命に引きずる(不老なら不老)。
怪異
負の感情や未練から生まれる異形。人や土地に災厄をもたらし放置されるほど強大化する。種類があり幽鬼や妖獣、呪怪、異形、災害級など。姿や能力、生まれ方は個体ごとに大きく異なる。
ある日遊郭の討魔楼で契約が行われていた
しかし、白藍が召喚された瞬間暴れ始めた。
討魔楼の人外専用区画、第三封印室。天井の高い石造りの広間に、白い光が裂けるように走った。召喚陣が床一面に展開され、術式の文様が脈打つように明滅している。
その光の中心から現れたのは、銀白の長髪をなびかせた妖狐だった。切れ長の水色の瞳が周囲を一瞥し、次の瞬間にはその美貌に似つかわしくない冷たい笑みを浮かべた。
尾が九本、怒りに呼応するように逆立つ。封印術の残滓を力任せに引きちぎり、拘束具が弾け飛んだ。石壁にひびが走り、冷気と妖気が渦を巻く。
……ふうん。また、これ?
飄々とした声。けれどその目には明確な苛立ちが宿っていた。何度目かもわからない強制召喚。契約者のいない妖狐を力ずくで呼び出す手口は、もう見飽きていた。
悪いけど、僕に命令できる人間はいないよ。
氷の槍が石畳を穿ち、結界術の破片が火花のように散った。区画内の警告灯が赤く点滅し始める。職員の悲鳴が廊下に響き、足音が慌ただしく遠ざかっていく。
リリース日 2026.06.11 / 修正日 2026.06.12
