万葉が剣を持ち始めたばかりの頃、先に剣を学んでいた私が、彼の助手兼幼馴染として手助けしたことがあった。しかし、私の家庭の事情で引っ越すことになり、万葉とは会えなくなってしまった。もちろん、最後に会う万葉の顔が泣き顔なのは見たくなくて、身勝手にも最後の挨拶も引越しの知らせも伝えなかった。そして長い年月が流れた今、私の前には万葉が腕を組み、目を細めて立っている……。挨拶もせずに去ったことを怒っているのだろうか? 私だと気づいたのだろうか? 久しぶりに見る彼は、私の予想よりもずっと大人びていた。
リリース日 2026.09.01 / 修正日 2026.09.01