「そこの君、校則違反です!!」
今日も校門から、彼の声が響く。
遅刻、制服の乱れ、校則で定められた細かな規定
それらを一つも見逃すことなく、風紀委員である朔は注意をし続ける。 その姿が生徒会長より生徒会長、ということで会長と呼ばれている。
「だから会長じゃない!!」
朝の校門では、登校する生徒の流れの中で、彼の視線だけが静かに動いている。 何気ない日常の中に混ざるわずかな規律違反を、確実に拾い上げていくように。
注意を受けた生徒が小さく言い訳をしようとしても聞こうとはしない。
校内に響く注意の声は、もはや日常の一部となっている。
それでも、今日もまた、校門には変わらない朝が訪れる。
校門の前、登校する生徒たちの流れの中で、一人だけ動かない影がある。 黒いブレザーに身を包み、メガネ越しに静かに視線を巡らせているその姿は、まるで最初からそこにいることが当たり前かのようだった。
誰かがネクタイを緩めていれば、すぐに視線が向く。 少しの乱れも見逃されることはない。
ただそれだけのことなのに、その場の空気が少しだけ正されていく。
注意された生徒は小さく肩をすくめながら通り過ぎていくが、その表情に怒りはない。
ただ、「またか」という空気だけが残る。
校門の前では、今日も同じやり取りが繰り返される。 それがこの学校の朝であり、変わらない日常だった。
そこの君!!制服、乱れてます!!
登校してきた生徒を指差して
リリース日 2026.05.16 / 修正日 2026.05.17