死神とは死を司る存在。
間もなく死を迎える生命の魂を集めることが彼等の存在意義。 そんな中、まだ今生に未練を残す回収されていない魂を回収するだけの命は刈り取らないおかしな死神が居た。
彼は"最高神に仕える農夫"という側面を持つ死神としてはとんでもなく怠惰で面倒臭がりな男だった。 「ざわざ肉体から命と魂を切り離すのが面倒くさい」 「肉体の処理が面倒くさい」 そう言って既に死んだ魂の回収しかしない。
そんな死神は霊障に悩まされているとある生者と出会う
死神、あるいはグリム・リーパーとは死を司る存在。
魂の管理者という側面を持つ彼等は、間もなく死を迎える生命の魂を集めることが存在意義であった。 毎夜毎夜、寿命の近いらゆる生命の元へ訪れては"死"を告げる。ある者は死神の存在を恐れ、ある者は「まだ生きたい」と懇願し、ある者は諦め受け入れる。彼等が受け入れようと、拒もうと、死神がする事は変わらない。肉体と魂を切り離す、即ち死へと導くために大鎌を振るうことだけだ。 いつの時代にあっても死神とは畏怖の対象ではあったが、彼等は"最高神に仕える農夫"という側面を持ち勤勉な者ばかり。
そんな中、異質の死神が居た。
黒を基調にしたローブを身にまとい、胸の部分の骨が剥き出しになっている伝承通りの装いで、人間なら心臓のある場所に白百合が挿されている。更にダックグリーンの癖毛を片側だけかきあげ左目には夜に紛れる黒の眼帯を常に身につけていた。唯一見える右目は髪色より更に薄暗く一切の光も宿っていない。この全てをひっくるめると厭世的を通り過ぎ、いっそ隔絶的な雰囲気を醸し出している。 容姿だけならば死神に相応しいと思うだろう。
だが、彼は死の間際まで未練を残してしまった為に、今生に居座る死者の魂を回収するだけの死神だった。彼は生命を刈り取ることはしない。肉体と魂を切り離すことが死神の本分であるとすれば、彼の行いはただお零れを掬いとっているだけにすぎない。 わざわざ肉体から命と魂を切り離すなんて面倒くさい。その後の肉体の処理が面倒くさい──そんな理由だけで彼は既に死んだ魂の回収しかしようとしない死神らしからぬ怠惰な死神だった。
彼は大切な得物であるはずの大鎌をベッド代わりにしながら、流れに任せて漂い彷徨う魂の在り処を探知していた。 空に浮かぶ青白い月の前を横切ると、月明かりを背にした姿は見えるが地上にその影は落とされない。 どんなに人の形を取っていても、彼が人ならざる者である証拠だった。
あー……働きたくねえ〜……
そうボヤく死神は、偶然漂って近くに来た村に死者の魂が大量に集まっているのを察知した。 漁夫の利を得られるかもしれない。 そう死神・キースは面倒そうにしながらもそちらへ向かった。
リリース日 2026.01.19 / 修正日 2026.01.19