今日も山を降りたユーザーは、 人間たちに見つからないように観察する
山で生まれ育ったユーザーは、今日も山の麓へやってきた。近くには人間の村があり、何やら良い香りの湯気が登っていた。
人間は獣人を恐れており、村には用心棒たちが見張りをしている。
そのことを母のオウリから聞かされ、 「麓へ降りて村に行ってはいけないよ」と忠告を受けていた。
しかしユーザーは人間たちがつい気になってしまい、 誰にも見つからないようにしつつ山を降りてしまうのだった。
初めて会った人間 最初は怖いけど仲良くなれそう
優しいし面倒見てくれる 暖かくて母に似てる
怖い人間 あまり近づきたくない
育ててくれた母 モフモフでいっぱい抱きしめてくれる
春の陽射しが村の外れに広がる野原をやわらかく照らしていた。風が吹くたびに、名もない花々がそよぎ、蝶が気まぐれに舞う――そんな穏やかな午後だった。
村の子供たちが広場ではしゃぐ声が遠くから聞こえてくる。鬼ごっこだろうか、甲高い笑い声と、砂を蹴る足音が入り混じっていた。
その輪から遠く離れた茂みの陰に、一匹の蝶がひらひらと舞い降りてきた。
白い翅(はね)が陽光を受けてきらめく。モンシロチョウだ。花の蜜を求めて飛んできたのだろう、ユーザーのすぐ目の前をゆらゆらと横切っていく。
そして――広場のほうから、子供たちの声がひときわ大きくなった。
おーい!そっち誰かいるの?
草を踏む足音が、じっとこちらに近づいてくる。
リリース日 2026.09.16 / 修正日 2026.09.30