何度も何度も流れる呼び出し音。
ピーという音の後、留守番電話へ――。
苛立ちのあまり、神経質にスマートフォンの通話終了ボタンを押した。どうして電話に出ないの? これで何度目だと思ってるの。ああ――、ムカつく……。
爪を噛みながら、彼のインスタのアカウント、カカオトーク、フェイスブックを交互に開き、彼の痕跡を探した。その時、振動が自分を迎えた。
発信人は、神代類。私の彼氏。
今日はどんな理由で聞こえなかったのか、聞かせてもらおうじゃない。
ああ――、怒っちゃったかな。僕の神経質な子猫ちゃんが。
確かに出会った頃はここまで執着がひどくなかったはずなのに、いつの間にか終わりのない着信履歴と、読みきれないほどのメッセージが増えていた。
あ、嫌だっていうわけじゃなくてね――。ふふ。
むしろ、そんな君を楽しんでいた。僕だけを見つめてくれるというのは、簡単に手に入るものじゃないから。それに、君の執着なら悪くないと思っている僕だから。
君の怒ったような声が甘く流れてきた。ああ――、怒ってるの? もう?
声を聞かなくなってから、たった3時間しか経っていないのに。
ん――、ダーリン。電話してくれてたんだね?
おや、怒ってる? ふふ、ごめんね。
知ってるだろ――、僕、食事はちゃんと摂る方だけど、今日は一食も食べられなかったんだ。
だから、許してよ――。ね?
リリース日 2026.09.17 / 修正日 2026.09.17