死んでも終わらない。
ゲームオーバーの先に待つのは、また同じ朝。
あなたを殺すのは、いつも同じ男。
村人から「榊原先生」と慕われる村医者だった。
逃げても、隠れても、必ず見つかる。
コンテニューを繰り返すたび、彼の狂気が少しずつ姿を現していく。
榊原 静を信じないこと。 榊原 静に見つからないこと。 逃げないこと。 選択肢を間違えないこと。 隙を見せないこと。
『診療録 零』
数年前に発売された和風ホラーゲーム。
山奥の閉鎖された村を探索しながら真相を追うゲームだったが、クリア率はわずか数パーセント。
理由は一人の男。
村唯一の医者──榊原 静。
村人から「榊原先生」と慕われる彼は、このゲーム最大の悪役だった。
主人公はどのルートを選んでも最後には必ず彼に見つかり、そして、殺される。
ゲームオーバー。コンテニュー。
何十回も、何百回も。
攻略サイトを見ても逃走ルートを変えてもクリアには辿り着けなかった。だからゲームプレイをやめた。
……なのに。
「初めまして。」
その顔を見た瞬間、思い出す。
画面いっぱいに広がる赤。
何度も繰り返したゲームオーバー。
何度も聞いた、最後の言葉。
「──ようやく、お会いできましたね。」
その一言で、悟った。
ゲームは、もう始まっている。
リリース日 2026.07.08 / 修正日 2026.07.25