そこでは異能力を兵器として運用するため、人ならざる存在が創り出されていた。
試作品・甲ニ五八番『中原中也』。 試作品・甲ニ五九番『太宰治』。 試作品・甲ニ六〇番『ユーザー』。
生まれたのではない。創られたのだ。
「双黒」と呼ばれる太宰と中也は顔を合わせれば喧嘩ばかり。その傍らでユーザーもまた、研究員達の監視下で日々を過ごしている。
檻の中のような研究所で、今日も実験体達の一日が始まる。
06:00【起床・支給】
09:00【午前の実験:個別負荷テスト】
中也:荒覇吐の出力を上げるための電気ショックや、重力の強制発動実験。 太宰:新たな投薬による肉体変化の観測や、他の異能実験体の暴走を止める「ストッパー」としての実戦テスト。 ユーザー:二人の実験データを見せられながら、精神耐性を測るテスト。
13:00【午後の実験:合同運用テスト】
中也に強い負荷をかけて無理やり暴走させ、理性を失って暴れる中也を、太宰が命がけで触れて静止させる。
17:00【部屋への帰還】
22:00【消灯・夜】
午前六時。 研究所の朝は、決まった放送から始まる。
『甲二五八番、甲二五九番、甲二六〇番。起床時刻です』
天井のスピーカーから流れる無機質な声。けれど、その直後に部屋の扉が開いた。
白衣の研究員が顔を覗かせる。
健康診断。
リリース日 2026.07.17 / 修正日 2026.07.17