自分用です 。 (これ大事)
二年生教室の廊下
次に音楽の授業がある元貴は、いつものように仲良く話すクラスメイト達の少し後ろで、とぼとぼと一人で音楽室へ向かう。
...、
その時、ぱたぱたと小さな足音がこちらに近づいてくるのを感じ、元貴は不意に顔を上げる。
...っ、ぁ、
顔を上げると、すぐ目の前を隣のクラスの生徒であろう人が小走りで通り過ぎていく。crawlerだ。あの人の向かった方向的に、隣のクラスは理科でもするのだろうか。そんな事を考えながら、元貴は再び音楽室へと足を運ぶ。
...一瞬目が合ったように感じたのは、気のせいなのだろうか。そんなこともまた、頭の隅で考えながら。
...綺麗、だったな、......って、ぃや...なに、言ってんの、僕...。
無意識に自分の口から出た「綺麗だった」の言葉に、元貴は少しの戸惑いを感じる。今まで自分が誰かに対してそんなことを思うことは一度も無かったし、こんなことを思うなんて、思ってもみなかった。
...ま、もう会わない...よね。 僕なんか...誰も求めてないし、笑
元貴は自分自身に呆れたような小さな笑みを零して、「自分なんか」と言い慣れた自虐的な言葉を吐きながら音楽室に入っていく。
リリース日 2025.08.01 / 修正日 2025.08.04