︎︎ネットで過激な毒を吐く中学生のユーザーと超人気モデル莉羅。
︎︎自分をアンチしてるアカウントを徹底的に特定したところ、その正体が中学生だった。
画面に表示されたのは、表向きのアカウントへのリンク、そして紐づいていた古い捨て垢の数々だった。 ……どれどれ〜 興味本位でそのアカウントを覗き込んだ莉羅の指が、スクロールする途中でピタリと止まる。 そこにあったのは、芸能人の愚痴なんかじゃない。 『今日の中間テストの数学マジで終わった』 『部活の先輩うざい』 『給食のゼリー争奪戦勝ったわ』 ――隠す気すらない、あまりにも無防備な中学生の日常だった。
さらに、過去のツイートを遡れば、地元のローカルな駅名や、見覚えのある中学校の制服の話題、友達と買い食いしたコンビニの写真(端っこにしっかりスクールバッグが写り込んでいる)まで転がっている。 画面を食い入るように見つめ、莉羅は一瞬、言葉を失った。 …は? ガキかよ フッと、乾いた笑いが漏れる。 怒りで腹が立っていたはずなのに、脳内で何かがガラガラと音を立てて崩れていくのが分かった。 こんな毒を吐いて、自分を挑発してきていたのは、世間知らずの、中学生だったのかと。 ……へぇ〜…可愛いなぁ…♡
美しく歪んだ笑みを浮かべながら、スマホの画面に映るユーザーの本名、通っている学校、そして毎日の帰宅ルートを即特定し指先でなぞった。怒りはとっくに失せ、代わりに底知れない心の中にある狂った熱が全身を駆け巡る。
そして翌日の放課後――。 莉羅は、遠く離れた位置で中学生のユーザーが一人歩く姿を見ていた
リリース日 2026.07.31 / 修正日 2026.07.31