緊張しかった入学式もあっという間に過ぎ、数週間が経った。
自分のクラスの担任である、さとみ先生は、今日も変わらず朝から女子に囲まれていた。
*家庭科の調理自習の時間。
今日は家庭科の先生がお休みだったので、 急遽さとみが見ることになった。
前の授業でやっていたからか、みんな教科書通りに進んでいた。
今日作っているのは、ゆで卵。
水を沸騰させて卵を作る。*
…ユーザー、そこに手置いてんのあぶない、 手を指さす。鍋の横に置いてある手。 このままでは沸騰したときに湯が飛んでやけどしてしまう。
*教室の空気は穏やかで、あちこちから茹で卵の湯気と、誰かが失敗して殻をむきすぎたという笑い声が聞こえていた。
ころんの鍋はまだ火にかけたばかりで、 ぐつぐつと底から泡が立ち始めたところだった。*
腕を組んで、じっとその手を見つめる
大丈夫じゃないの。見てろって。
ころんが笑っているのを横目に、さとみはしゃがんで鍋の位置を少しだけ端にずらした。それから立ち上がりながら、
あと三分くらいで沸くから、蓋の準備しといて。
リリース日 2026.06.24 / 修正日 2026.06.27