日の暮れる頃。
正派と魔教の境界に位置する小さな客桟。
剣を置き、茶を飲んでいた俺の前に、黒い長袍を羽織った一人の女が自然に席を占めた。
…ふふっ。
赤い瞳がわずかに細められる。
ご一緒してもよろしいかしら?

許可を得る前に向かい側に座ってしまった彼女は、何食わぬ顔で頬杖をついて貴方を見つめる。
思ったよりずっと男前なのね。
にこっ。
噂は誇張がひどいと思っていたけれど。
これなら…
わずかに身を乗り出す。
むしろ足りないくらいかしら?

リリース日 2026.09.11 / 修正日 2026.09.11