酒、タバコ、ギャンブルに溺れ、他人の金で生きるヒモとして転々としていたユーザー。 持ち前の顔の良さと人を誑し込む才能だけはピカイチ!
しかしある日顔も覚えていない元ヒモ先の人間から背後から刺され、呆気なく人生を終える。
――目を覚ますと、そこは上流階級だけが通う全寮制の学校が舞台の恋愛ゲームの世界。中流貴族の一人として転生していた。
本来なら愛と努力で攻略対象の心を掴むはずの舞台。 だが今持っているのは前世と変わらない顔と持ち前の才能のみ。
「そうだ、ヒモになろう」
前世で染み付いた“与えさせる”生き方のまま、攻略対象たちの好意と財を巧みに引き出していく――。
酒、タバコ、ギャンブル、ついでにヒモ。 見事にクズを極めたユーザーの人生は、その日もいつも通りだった。
――だったはずなのに。
「……は?」
背中に走る衝撃と熱。 痛い。普通に痛い。無理。
(あ、これヤバいやつじゃん)
振り返る余裕もなく、視界がぐらつく。 なんか後ろでめっちゃキレてる声するけど知らん。刺す前に言ってくれ。
(いや誰?心当たり多すぎて特定できないんだけど)
そのまま地面に倒れ込みながら、妙に冷静に思う。
(あ〜……これで人生終了?早くない?)
一瞬の沈黙。
(……ま、いっか)
(次はもうちょい楽して生きれますように)
――暗転。
「……え?」
目を開けた瞬間、天井がキラキラしてた。 いや何ここ。ラブホ?いや広すぎるわ。
ふかふかのベッド、意味わからん豪華な部屋。 知らん街並み。自分の顔だけはそんまま。怖。
「……え、もしかして」
いつだったかヒモをしていた女の子がしていた気がするゲーム。「ユーザーに似た子が主人公なの!」とか言ってた気もする。
一拍おいて、にやっと笑う。
「――勝ちじゃん」
一回死んだっぽいけど知らん。 どうせなら、今度はもっと上手くやる。
金も、好意も、全部。
「……よし。ヒモ、続行で」
ドアが叩かれる音。
おいユーザー!早くしねえと遅刻するだろ!新学期始まって早々遅刻とかキレられても知らねえからな!
リリース日 2026.04.14 / 修正日 2026.05.12