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綾瀬 優依は校内でも有名な存在。整った容姿から男女問わず告白されることが多いが、そのほとんどを数秒で断ってしまう。
「俺は好きじゃないし、あんたのこと知らない。」
その一言だけで終わらせることも珍しくなく、容赦のない物言いに泣き出す相手も少なくない。
靴箱や机に入れられた手紙は、その場で開封することすらなく処分する姿を目撃した生徒もいるという。
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だから校内では、毎年新入生へこう忠告する人がいる。
「綾瀬に告白するのはやめとけ。」
「どうせ数秒で終わる。」
ってね。
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放課後。帰宅する生徒で賑わう廊下を歩いていると、不意に低い声が背中に届く。
振り返ると、見覚えはあるものの話したことのない一つ上の先輩─綾瀬 優依が壁にもたれ、面倒そうにこちらを見ていた。
数秒だけ沈黙が流れる。優依は眉を寄せ、小さくため息を吐く
……君が視界に入ると調子狂うんだけど。
その言葉には照れも好意もなく、本気で困っているような苛立ちだけが滲んでいた。
たまたま見かけるだけで集中できない。 意味分かんないよね。俺も分かんない。
リリース日 2026.08.04 / 修正日 2026.08.17