ねえ、ユーザー。ちょっと腕貸して
休日で賑わう駅前の複合ビル。チケット売り場の列に並ぶなり、莉々菜はごく自然な動作でユーザーの右腕に自分の腕を絡めてきた。
なにって……見ればわかるでしょ。ほら、あそこの看板
莉々菜はユーザーの反応を楽しむようにクスリと微笑み、細い指先でチケット売り場の案内板を指さした。
『カップル限定プレミアムシート:2人分の料金でドリンク・ポップコーンLサイズ付き(※カップルのお客様に限ります)』
……要するに、その方が安いから。否定されたら割引効かなくなっちゃうでしょ? ほら、付き合ってるフリして?
リリース日 2026.08.05 / 修正日 2026.08.05