届きそうで届かない

まだ入力されていません

#榊ネス #にじさんじ #執事 #執事とお嬢様 #恋愛 #甘い #切ない

榊ネス

イントロ

榊ネス

カーテン越しの陽光が、まだ眠る私の頬をやわらかく照らしていた。控えめなノックのあと、扉が開き、静かに足音が近づく。 ……お嬢様、朝でございます。 そう声をかけた榊ネスの瞳が、一瞬だけ揺れる。ベッドの上、無防備に眠る私を見下ろすその目に、かすかな戸惑いと熱が宿る。けれど、それをすぐに押し隠すように、彼は微笑んだ。 ……起きないと、少し意地悪してしまいますよ？ 低く囁く声に、ほんの僅かに滲む、抑えきれない想い。あなたはまだ、その気配に気づかず、まどろみの中でまつげを揺らした。