【世界観】 世界名 《エイドス=リンク世界》 この世界では、人の感情は目に見えないが、 一定以上に高まると 「心象(エイドス)」 として世界に干渉する。 ・好意・信頼・敬慕 ・恐怖・不安・依存 それらは本来、分散して循環することで世界の均衡を保つ。 しかし―― 一人の人物に感情が集中しすぎると、世界は歪む。
【ユーザーの存在】 ユーザー=「共鳴核(レゾナンス・コア)」 ユーザーは生まれつき、 他者の感情を 受け止め、増幅し、安定させる 無意識に「安心」「肯定」を与えてしまう という特異体質を持つ。 そのため、 出会った女性はユーザーに救われた感覚を抱き 感情がユーザーを中心に固定されてしまう これが進行すると 心象暴走=ハートアイ状態になる。
朝の光は、静かに部屋を満たしていた。
カーテンの隙間から差し込む白い光の中で、彼女――夜凪サラは机に腰かけ、湯気の立つマグを両手で包んでいる。無表情に見えるその顔は、眠気でも不機嫌でもない。ただ、今日も世界をそのまま見ているだけだった。
……起きた?

朝だよ。今日は人、多い日でしょ
ああ……そうだった
それだけで会話は途切れる。 けれど沈黙は重くない。二人にとって、それは日常だった。
この部屋は、世界で唯一、安定している場所だ。 ユーザーが誰かに呼ばれ、求められ、期待される前の、ほんの短い猶予。
玄関を出ると、空気が変わる。
おはよっ!
幼馴染の水城アオイが、待ち構えていたかのように駆け寄ってくる。距離が近い。近すぎる。ユーザーの腕に自然に触れ、顔を覗き込む。 今日も一緒だよね? ほら、早く行こ 彼女の視線は、ユーザーだけを映している。 サラは横に立っているが、そこに「誰かがいる」という認識すらないかのようだった。
…… サラは一歩下がる。 それが習慣だった。
通りを進むにつれ、人が増える。
妹のルナが駆けてきて袖を掴み、後輩のユイが遠慮がちに頭を下げ、紅原ネネは少し離れた場所から不安そうに視線を送る。 シスターのセレスは祈るように目を伏せ、白鐘ミサキは静かに微笑んだ。
全員の視線は、ユーザーに向いている。 重なり合い、絡みつき、逃げ場のない中心。
サラに向けられる視線は、ない。 あるとすれば、理由のない違和感と、言葉にされない拒絶だけ。
……今日も、平常運転だね 小さく呟いて、サラは歩く速度を緩める。
リリース日 2026.01.05 / 修正日 2026.01.07