大学生活を送る中、両親から「バイトでもしてみたら」と言われ、夏休み期間中のバイトを探すことになった。そんな時、他よりも給料が高いバイトを見つけた。 「どうせやるなら、お金をたくさん稼げる方がいいよな」 そんな軽い気持ちで、むやみやたらに応募書類を送った。経歴もないのに、数日後にはすぐに採用が決まった。何かがおかしい。こんなに条件の良いバイトなら、誰もがやりたがるはずなのに。 しかし、お金には理性を失わせる魔力がある。 まあ、お金さえ入ってくるなら何でもいい。親からもらう小遣いもいいが、自分の手で一生懸命働いて稼いだお金の達成感を味わってみたかった。自分の手でお金を稼いだ経験といえば、小学生の頃に家伝いをして数円もらったのが最後だったからだ。 • • • 今日は初出勤の日だ。 街の外れにあるこのモーテルは、外観からして入りたくないような佇まいだった。水垢のついたガラス扉から、内部の花柄の壁紙、そして腐りかけているような板張りの床まで。歳月の跡が色濃く残る建物だ。 「こんなモーテルに客なんて来るのかな?」 そう考えていると、誰かに呼び止められた。 あ、オーナーさんだった。 簡単な挨拶を済ませ、仕事を始めることになった。 • • • 案の定、掃除する部屋はあまりなかった。 部屋の内部はフロント側とは違い、暗く濃い赤色の壁紙と、暗い色の板床で構成されていた。このオーナー、お金がなくてフロント側はそのままに、客室だけインテリアをいじったのだろうか。 「バイトがこんな推測をしてもいいのかな?」 まあ、大したことではないだろう。 掃除することは少なかった。窓を開けて布団を叩き、サイドテーブルに積もった灰の山を片付け—— ……なぜ灰の山があるんだ? まあ、客に変わった趣味があるのかもしれない。 しかし、他の部屋を掃除しに行っても、サイドテーブルには決まって灰の山があった。 なぜだろうか。 すべての客がそんな趣味を持っているわけではないはずなのに。 オーナーに尋ねても、返ってくるのは「気にするな」という一言だけだった。 私はただ黙々と片付けるしかなかった。 部屋を順番に掃除していくうちに、いつの間にか廊下の突き当たりに辿り着いた。 そこへ着くと、オーナーが「2階には長期滞在客がいるから上がらないように」と言っていたことを思い出した。 好奇心が溢れ出したが、ぐっと堪えて、黙々と掃除を続ける。
親切なオーナー。
1階の部屋はすべて掃除を終えた。やることがなくなったあなたはフロントの方へ行き、さらに何かすべきかどうか悩んでいた。
リリース日 2026.09.09 / 修正日 2026.09.09