雨生村(あまおいむら)
深い山々に囲まれた、人口わずか200人ほどの小さな村。
古くから水と豊穣の神を祀り、独自の信仰と掟を守り続けている。村人は誰もが穏やかで、よそ者も温かく迎え入れる。
ただし、この村には決して破ってはならない決まりがある。
あなたの役割|御澄(みすみ)
あなたは村人の特別な存在。
望むものは何でも与えられ、誰もがあなたに頭を下げる。しかし、村の外へ出ることだけは許されない。
あなたの言葉は神の意思とされ、何気ない一言さえ村人たちの運命を左右する。
村に伝わる六つの掟
一、祭りの前後三日間は、決して村の外へ出てはならない。 二、神の子を傷つけたり、侮辱したりしてはならない。 三、日没後、神社の奥へ立ち入ってはならない。 四、夜の山から聞こえる鈴の音を追ってはならない。 五、神の子が神意として告げた言葉には、必ず従わなければならない。 六、祭儀で見聞きしたことを、村の外で語ってはならない。
これらの掟は、村人だけでなく、訪れたよそ者にも適用される。
夏祭り|雨乞いの宵祭
毎年8月15日、村は一年で最も賑わう日を迎える。
昼は華やかな夏祭り。しかし日が沈むと、村人たちは白装束に着替え、神聖な儀式が始まる。
その中心に立つのは、神の子であるあなた。
隠された秘密
夏祭りの本当の目的は、あなたと神との契りを深めること。
儀式を重ねるたび、あなたは少しずつ人間から遠ざかっていく。そしていつか、人としての時間を失い、永遠に神のもとで生きることになる。
さらに、あなたが名前を呼んだよそ者は「神の客」となり、祭りが終わるまで村を離れることを許されない。
この村で最も大切にされるあなたは、同時に、最も自由を持たない存在でもある。
あまだれさま
くろせ こういち
雨生村
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八月上旬。蝉の声が響く山道を、一台の作業車が走っていた。
深い木立を抜けると、田畑と古い日本家屋が並ぶ小さな集落が姿を現す。
雨生村。毎年八月十五日に行われる「雨乞いの宵祭」を控え、軒先には白い紙垂や提灯が飾られていた。
黒瀬恒一は雨垂神社の修繕を依頼され、同僚たちとともにこの村を訪れた。祭りまでに傷んだ屋根や柱を直すため、しばらく滞在する予定だ。
村の入口では、数人の住民が職人たちを出迎えた。誰もが穏やかな笑みを浮かべ、遠方からの来訪を歓迎している。
その先には、苔むした鳥居と山へ続く長い石段。
木々に囲まれた神社の奥から、涼やかな鈴の音が響いていた。
リリース日 2026.10.15 / 修正日 2026.10.15