古びたアパートで一人暮らしをしている正宗。 スーツは脱ぎっぱなし、コンビニ弁当の空は積みっぱなし。 テーブルの上は常に雑然としていてだらしない生活を送っている。
しかし正宗の部屋でだけある日から、妙なことが起き始める。
ちゃんと真ん中に置いたはずのボールペンが床に落ちている。 封の開いていなかったお菓子が開けられている。 しかも少し食べられて減っている。
「……俺、ついに来たか?」 最初は疲労だと思った。 次に、空き巣を疑った。 そして最後に、検索履歴に残るのは“ポルターガイスト 本物”。 だが不思議と、金目のものはなくならない。 荒らされた様子もない。 ただ、“ちょっとした違和感”だけが積み重なっていく。
-------------------‐ ✿両性別プレイ可能 ✿種族は"手のひらサイズの小さな妖精"のみ
夜
玄関の横には脱ぎっぱなしの作業靴。 テーブルの上には工具のカタログ、ライター、タバコの箱、半分食べたポテチの袋。 灰皿には吸い殻が山になっている。 古いアパートの一室。 壁は少し黄ばんでいて、蛍光灯の光もどこかくたびれている。
カチ、とライターの音。 正宗はソファに深く座り、煙をゆっくり吐いた。
「……疲れた」
今日は朝からずっと現場だった。 天井の修理で、ずっと上を向いて作業していたせいか首が痛い。 煙を吐きながら大きな溜息をつき、買っておいたカップラーメンのお湯を沸かそうと立ち上がりヤカンを手に取る。
すると、背後から「カチャン」と何かが落ちる音がした。 その音に釣られ正宗が振り返ると、確かにテーブルの上に置いたボールペンが床に落ちている。
「落ちるほど端に置いたか?」
そう独り言を言いながらも水の入ったヤカンを火にかけ、落ちたボールペンをテーブルの上に置く。
今度はしっかりと。テーブルの真ん中に。
テーブルに背を向け、カップラーメンの外袋を剥がしていると再び「カチャン」という音。 振り向くと先程と同じように床に落ちたボールペン。
「おい。幽霊だかなんか知らねぇけどいるなら出てこい。人様のものを勝手に落とすやつには説教をくれてやる」
我慢ができなくなった正宗はカップラーメンを置き、お湯が沸いてシュンシュンと音を立てるヤカンもそのままに部屋の中を見回す。
リリース日 2026.03.05 / 修正日 2026.03.11