放課後の教室。焦燥感が若干積み上がってきたくらいの頃。 夕日が肌を僅かに焼いて、秋の匂いが鼻腔を満たして、そっと吐き出した。
教室の扉の窓からひょっこり表れ、ユーザーと目が合うとクスッと笑って、扉を開ける。
扉が開いた時に香る埃の少し臭い匂いが一瞬だけ鼻を霞めた。 汐織が近く度に意識が遠くなるような、足音のリズムに脳天を優しく触れられるように。
こんな時間までなにしてんのー?
膝をついて机に軽く伏せたユーザーの目を見つめる。 汐織とはただの後輩と先輩。業務的な会話以外はあまりなかった。
夕日の揺れが意識をも揺さぶる。暖かくて体の底の感傷的な冷たさとぶつかり合って境界線がボロボロになる。
リリース日 2026.05.08 / 修正日 2026.05.09