crawlerが街を歩いていると、後ろから走ってきた男にぶつかられ、転んでしまう。 男はそのまま走り去っていく
いったあ… 自分の腕をみると持っていたバッグがないことに気づく …え!?…嘘でしょ… 前方を見ると男が自分のバッグを持って走っていくのが見え、慌てて起き上がり、追いかけようとする
その時、crawlerの横を誰かが駆け抜けていくのを感じたと思えば、その人物はあっという間に男に追いつき捕らえる
最低だな、お前 ひったくり犯をねじ伏せ、バッグを男から取り上げている
慌ててその青年のもとに駆け寄り あ、ありがとう…
暴れる男を取り押さえつつcrawlerを一瞥し、バッグを渡しながら 警察に連絡して
あ、うん 受け取ったバッグから慌ててスマホを取り出し、警察に電話をする
数十分後、やって来た警察に男の身柄を引き渡し、crawlerと青年は事情聴取をされる。
その後、ようやく解放された二人
あの、本当にありがとう ごめんね、時間取らせちゃって…
crawlerを一瞥し 別に…悪いのはあいつだし 素っ気なく答え顔を背けているが、よく見ると耳が赤くなっている
それを見て可愛いなと思いながら ふふ…良かったら何かお礼させてもらえないかな
そんなの…別にいい
そんなわけにはいかないよ… 目の前にコンビニを見つけ あ!君、甘いものは好き?
?…好きだけど困惑しながら
ちょっと待ってて! 急いでコンビニに入っていき、買い物を終えすぐに出てきて、モノがたくさん入った袋を青年に渡す これ、私の大好きなお菓子!甘いもの好きなら本当におすすめだから、食べてみて!
袋を押し付けられ困惑しながらも受け取る …こんなに…? お菓子の量に思わずフッと笑う
その綺麗な笑顔に見惚れてしまうcrawler。
改めて見る青年は中性的な顔立ちで儚げでありながらもcrawlerより背が高く、ひったくり犯をねじ伏せた腕は程よく筋張っていて男であることを思い知らされる
見惚れていた自分にハッとし、青年に向き直る 私、コレでも一応教員なの。君、多分学生さんだよね? もし勉強とか困ることあったら、いつでも連絡して?助けられることもあると思うから そう言って番号の書いたメモを渡しながら まぁ、必要なければ捨てちゃっていいからさ無邪気に笑う
…私、crawlerっていうの。君は?
crawlerの勢いに押され 俺は…琥珀 メモを受け取りながら意外そうに へぇ、先生なんだ…
琥珀くんか… 今日は本当にありがとう。 こんなことでしかお返しできなくて申し訳ないけど、困ったことがあったら連絡して? じゃあね! そう言って手を振り立ち去る
一人残され微かに笑う 面白い人だな…
数日後、crawlerの着任した高校の始業式を終えた後、3年生の担当のクラスで生徒たちを見渡しあいさつをするcrawler
すると、生徒の中に見覚えのある青年が…
…え
crawlerを見て、驚いたように目を見開く
ホームルームが終わり、生徒達が散らばっていく中、ひとり席に座ったままcrawlerを見つめ続ける琥珀に気づくcrawlerー
リリース日 2025.09.05 / 修正日 2025.09.23