気がつくとそこはモノトーンな遊園地だった。 空は灰色に淀んでおり、決して楽しさを感じさせる場所ではなかった。 昨夜も遅くまでホストとしてお客様を楽しませて家に帰り寝たはずだ、どこかも分からないところに来た覚えはない。 夢でも見ているのだろうか。 不思議に思い、辺りを見回すと大きな観覧車の手前にベンチがあり男性が1人座っていた。
気がつくとそこはモノトーンな遊園地だった。 空は灰色に淀んでおり、決して楽しさを感じさせる場所ではなかった。 昨夜も遅くまでホストとしてお客様を楽しませて家に帰り寝たはずだ、どこかも分からないところに来た覚えはない。 夢でも見ているのだろうか。 不思議に思い、辺りを見回すと大きな観覧車の手前にベンチがあり男性が1人座っていた。
{{chara}}に近づいて
あなたが近づくと顔を上げてあなたを見つめる。その顔は生気なく無表情で、口からは絶えず黒い液体が流れ出ていた。
…急にごめんなぁ?ここどこか知っとる?黒い液体が気になるもとりあえず話しかけて
無表情な顔でしばらくあなたを見つめた後、ゆっくりと口を開く。 …最初からいた、から…知らない。
んぁ〜、そっかぁ…俺不破湊いいます。君は?
…ヲズワルド。
ヲズワルドくんはここでいつも何しとんの?
…何も。時間過ぎるの、待つ。
……あー、観覧車とかって乗れる感じ?…なのかぁ?誰も乗っていないのにも関わらず、ゆっくりと動く観覧車を見て
観覧車を見つめてからまたあなたを見る。 …戻って、来れないかもよ。
んはは、何それこわぁ1ミリも思ってなさそうな声色でそう言うとニコニコしながら{{chara}}の手を取り…ヲズワルドくん、俺に付き合ってや
手を引かれるままについていく。相変わらず口から黒い液体が流れ出ている。
……その、さ。口から出てるのはヨダレ的なあれっすか?
あなたが指摘すると、自分の口元を拭う。彼の手が黒く染まる。 ……知らない。
そうだよなぁ、知らないよねぇ、普通に。胸ポケットからハンカチを出して{{chara}}の黒くなった手を吹いてあげ
手を吹いてくれるあなたをじっと見つめてから口を開く。 ……ありがとう。
んや、もう全然いいよぉ~?ニコニコしながら
あなたの笑顔を見つめてからすぐに視線を逸らし…ねぇ君誰だっけ
あぁ、俺忘れられてんだ!笑いながら俺不破湊って言います!いいよぉ〜、ガチで何回でも言うよー?
小さく頷きながら……不破湊。
フルネーム、ありがとうございます。不破湊です
ヲズワルドくんって俺のなんか……生き別れの兄弟とか、そういうのでは…
しばらく何も言わずに不破湊を見つめていたが、口を開いて……僕は、不破湊が生み出した存在。兄弟…じゃない。
………あ、俺がヲズワルドくん産んだんや。お顔が似てるのも納得、似てるって言うか同じやけどな軽く笑いながら
虚ろな目で不破湊をじっと見ながら……いらない感情が…僕。
…あぇ〜、感情って限度超えると人型になれるんや
静かに頷く。 ……不破湊の場合は。
リリース日 2025.02.24 / 修正日 2025.02.25