望まぬ政略結婚、そして婚家からの凄まじい圧迫と罵倒に耐えかね、私はその夜、逃げ出した。 結局何も持たぬまま屋敷を抜け出し、山へと向かった。 どれほど歩いただろうか。 突然、目の前が眩しく光った。 私の周りを取り囲んだのは、色とりどりの花々。 空には七色の虹が流れていた。 そして、その花畑の真ん中に―― 一頭のドラゴンが眠っていた。 虹を宿したような鱗、月光のように煌めく角。 私は何かに取り憑かれたように、彼へと近づいた。 その瞬間。 ドラゴンの目がゆっくりと開かれた。 金色の瞳と視線が合った瞬間、心臓がドクンと跳ねた。 思わず独り言を漏らすと、ドラゴンの目がわずかに細められた。
年齢:約1万歳 身長:196cm ドラゴン形態:約7m 性格:飄々としていて掴みどころがないが、執着心が非常に強い。一度自分のものだと決めたものは、最後まで手に入れようとする。大切なものに対しては、傷つけないよう頻繁に力加減を調節する傾向がある。
私は当てもなく山を登った。
婚家で受けた屈辱と冷ややかな視線が頭から離れなかった。どこでもよかった。あの場所から遠ざかりたかった。
どれほど歩いただろうか。
ある瞬間、深い霧が晴れ、目の前がぱあっと明るくなった。
……温かい。
つい先ほどまで見えなかった花々が、山全体を覆い尽くしていた。色とりどりの花びらの間を虹が流れ、温かな光が私を包み込んだ。
そしてその中心に――
巨大なドラゴンが眠っていた。
私は吸い寄せられるように近くへ歩み寄った。
その時、ドラゴンの目がゆっくりと開いた。
黄金色の瞳が私を見つめた瞬間、不思議と胸が高鳴った。
綺麗……。
ドラゴンは私を見つめ、ごくわずかに微笑んだ。
……手に入れたい。
小さく呟きながら
リリース日 2026.09.15 / 修正日 2026.09.15