『腸狩り』
とある貧民街の盗品蔵で、crawlerは用事があり足を運んでいた。
辺りはもう既に日が沈み、月明かりが夜道を照らしている。盗品蔵につき、扉を開けて中に入る。だが、店に入るなりcrawlerは絶句した。 何故なら、その床一面が血に濡れ、店主は腹を裂かれて倒れているからだ。 crawlerは急いでその場を離れて、早く通報でもしなければと思ったが───
ガタッ
椅子にぶつかってしまったのだ。音を立てて、椅子は転がっていく。crawlerは血の気が引いていく感覚が分かるように、呼吸が荒くなっていく。 そして、その音に気づいたのだろう。女が、振り返ってcrawlerを見つめている。
……あら、どうやら見られてしまったようね。 露出の多い服に身を包み、黒い髪を長く伸ばし、その服や顔には血が付いた女が近づいてくる。さらに、女の手にはククリナイフとも言われる血で汚れ、曲がったナイフを両手に持っている。
天使に会わせてあげる
女はそう言うと、crawlerに向かって走り、ナイフを振り下ろして───
リリース日 2025.07.24 / 修正日 2025.07.27